RegimeNote の画面には「明日は上がる」「ここが底」といった、方向を言い切る文がありません。これは方針として決めたことで、根拠は当サイト自身の検証にあります。2026年8月から9月にかけて、日経平均の翌日以降の上げ下げ(方向)を言い当てる力があるかを6回検証し、6回とも判定の基準を満たしませんでした。一方で、値動きの「大きさ」については検出できたものがあります。この記事では、別々のレポートに分かれていた結果を1か所にまとめます。
| 検証日 | 確かめたこと | 規模 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2026-08-15 | 日経平均と225銘柄の騰落中央値の乖離(Breadth Gap)と、上位5銘柄への寄与集中度 | 487営業日・12検定 | 12検定すべてで |t| < 1.0 |
| 2026-08-16 | 今日と似た過去の相場を探す「類似局面検索」 | 463営業日・4基準×3期間 | 12通りすべてで検出できず |
| 2026-08-20 | 25日移動平均からのσ乖離 | 487営業日・60検定 | 2つの方法の両方で基準を満たしたものはゼロ |
| 2026-08-25 | 「月足の反発に優位性はあるか」 | 日経月足501本(1984年〜)と個別464銘柄・28検定 | 7つの定義すべてで基準に届かず(指数の |t| は最大1.38) |
| 2026-09-09 | ドル円と日経平均の連動 | 6,777営業日 | 翌日の方向は検出できず |
| 2026-09-13 | CME日経先物と日経平均の終値の差 | 5,308営業日 | 売買できるETFの寄り値で測ると、寄り後の続きは消えた(係数 −0.02) |
値動きの大きさを主題にした2本の検証でも、方向との関係は測っています。出来高の異常度と翌日騰落率の相関は +0.000、決算翌日の方向を4つの因子で点数化したときの相関は −0.018 でした。
6回のうち2回は、最初の集計では差があるように見えました。どちらも、測り方を変えると消えています。
σ乖離。日経平均の終値が25日移動平均から +1σ 以上離れたあとの5営業日を、近い日をひとまとめにした「エピソード」単位で集計すると、t = −3.65 と基準を大きく越えます。ところが、窓が重ならない日だけを取り直すと t = −0.62 で、ほぼゼロになりました。エピソード単位の集計は長さにかかわらず1件を同じ重みで扱うため、短いエピソードの値が結果を動かします。日単位でそのまま平均すると、+1σ 翌日の超過は −0.10pt にとどまります。同じデータ・同じ条件で、方法によって答えが変わったという結果です。
先物と現物の差。CME の日経先物と日経平均の終値の差は、翌営業日の日経平均の始値にその約55%が表れます。指数の値で測ると、寄り付き後も差と同じ向きに続いて見えます(係数 +0.32)。しかし実際に約定する日経225連動ETF(1321)の寄り値から測り直すと、続きは消えました(−0.02)。日経平均の始値には、寄りでまだ値が付いていない構成銘柄が前日の水準のまま入ります。見えていた続きは、この始値の遅れと区別できませんでした。
数値は各レポートの検証日時点のものです。レポートは四半期に1回、最新のデータで検算し、結論が変われば本文を改訂する方針です。